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介護タクシーの位置づけとは

最終更新日 2024年11月19日 by ormand

タクシーといえば街中や観光地で移動の足が必要になった時に、公共交通機関が利用できない場所でも便利に使えるのが魅力です。
運転手は地理に精通しているので、細かい要望にも応えられますし、渋滞などがあれば状況に応じて最適なルートを選択してくれる安心感があります。
また身近な場所にあるお店を紹介してもらったり、ラジオや会話が楽しめるといった点も魅力的だといえます。
タクシーには一般的にタクシー会社が提供するサービスと、個人が許可を得て営業を行う2種類があります。
個人が無許可で営業することはできませんし、営利目的で旅客を乗せて対価を得るのはNGです。

少子高齢化に伴いニーズが高まり普及し始めている介護タクシー

一方、少子高齢化に伴いニーズが高まり普及し始めている介護タクシーも、許可を得ないと営業できないタクシーの一種です。
一般的なタクシーとの違いはワンボックスの車両が多く、一見すると個人が所有する車に見えることです。
つまり色分けされるタクシーの外観とは異なり、市販車両の外観がそのまま使われていることが多いわけです。
ボディにステッカーを貼ってタクシーと表示は行われますが、車体全体がラッピングされるケースは稀です。
このように、介護タクシーの車両の外観は市販車の延長線上にあって、パッと見ただけではタクシーと分からないのが逆に特徴となります。
介護タクシー開業

積載スペースを広く確保して様々な乗客の乗車に対応

車内はストレッチャーを収容できるように、積載スペースを広く確保して様々な乗客の乗車に対応します。
主な乗客は要介護者なので、車椅子に乗って乗車できる人もいれば、寝たきりでストレッチャーなしでは移動できない人もいます。
当然ながら要介護者を運んで車に乗せたり、目的地につけば車から降ろす必要があるので、介護タクシーの運転手には介助の知識と技術が求められます。
介助は有資格者でなければ認められないので、介助を含めた輸送サービスを提供する運転手は、ヘルパー2級を始めとした資格を持っているものです。
それと本業がタクシー運転手とは限りませんから、介護事業者が患者等輸送限定の一般乗用旅客自動車運送事業の許可を得て、通院サポートなどを提供するケースが多いです。

1回あたりの金額の目安を確定するのは難しい

料金には時間制と距離性がありますし、地域によって単価が異なりますから、1回あたりの金額の目安を確定するのは難しいです。
しかし、通院やそれに近い外出が必要な場合は、介護保険の利用でお得に利用することができます。
個人的な理由で外出をしたり、ドライブやアウトドアを楽しみたい時は、介護保険を使わないタクシーの利用が可能です。
介護保険には適用の条件があるので、無条件に自己負担割合が抑えられるわけではなく、条件から外れれば全額自己負担となります。
その為、通院などの利用を除くと保険適応外になることが案外多く、仕事が目的の利用であっても自己負担は割けられないです。
ただ自己負担なら用途を限定されない介護タクシーの利用が実現しますし、仕事での外出や理美容室などの美容目的、冠婚葬祭の出席もできるようになります。

介護保険適用のタクシー利用は家族の同乗が不可能

介護保険適用のタクシー利用は家族の同乗が不可能ですが、保険適用外の利用であれば同乗可能なので、一緒にドライブや趣味も楽しめます。
勿論、どこまで対応してもらえるかは運転手によりますから、遠くに足を伸ばしたいなら輸送してもらえるか要確認です。
こういった介護保険適用外の介護タクシーの運転手は、介助に従事できる資格を持っているとは限らないので、こちらも問い合わせや予約する時に確認しましょう。
似たようなサービスに民間救急車というものもありますが、民間救急車は各市町村の消防署から患者等搬送事業の認定を受け、適任者証が交付された搬送乗務員が乗車します。
搭載する機材や設備は指定されたもので、タクシーよりも性格的に消防車に近いものとなっているのが特徴です。

介護タクシーを選ぶメリット

車両の外観に大きな違いはないですが、認定の有無や車内の機材設備に差があります。
タクシーを選ぶメリットには、通院の際に介護器具のレンタルが利用できたり、乗車や降車の介助が受けられる点が挙げられます。
民間救急車は2名の乗務が基本なので、人件費が増える分だけ料金も割高です。
その分、2名体制でしっかりとした輸送や介助に期待が持てますから、要介護度が高くて体の自由が制限される人にとっては安心です。
結局のところタクシーと救急車の選択は、利用者の事情やニーズに予算など、ケースバイケースで選ぶことになります。
民間救急車の乗務員は、容態が思わしくない人を安全に自宅から病院へと搬送できる技術を有しているので、容態の良し悪しがタクシーとの選択の分かれ道になりそうです。
通院に対応する介護タクシーの運転手は介護関連の有資格者なので、安心して要介護者の介助を任せられますし、1名でも対応できるので問題なしです。

まとめ

救急車といっても民間は民間で、サイレンを鳴らして走行することが認められておらず、急を要する搬送時にできることは限られますから、中途半端な印象が拭えないです。
日常的な外出は介助に対応するタクシーで事足りますから、タクシーを基準にそれ以上のサービスが必要かどうかで、どちらを選ぶか決めることになるでしょう。